結婚や転職、住まい探しなど、人生の大きな転機を迎えると、私たちは無意識のうちに「世間体」や「常識」という他人の価値観に振り回されがちです。
今の生活に不満はないけれど、なんだか自分の人生を生きていない感覚がある。
そんな「他人軸」から抜け出し、本当の自分を取り戻すための手法、それが「ジャーナリング(書く瞑想)」です。
今回は、菊池大樹氏の著書『すごいジャーナリング』をもとに、
精神論ではない、脳の仕組みを利用した具体的な実践法をご紹介します。
「動けない」のは、能力ではなく順番の問題
人生がうまくいっている人とは、高い年収や立派な肩書きを持つ人ではなく、
「自分の本音を知り、その声に沿って行動している人」と本書にはあります。
「もっと自分らしく生きたい」と思いながら行動に移せないのは、あなたの能力不足ではありません。
他人の価値観によって「感情」と「思考」にフタをしてしまっているからです。
人間が行動を起こすには、
①感情
②思考
③目標
④行動
という順番で整える必要があると本書では示されています。
最終的には「〜すべき」というノイズを消し、現状を変えたい自分と、それを無理だと諦めている自分の両方を肯定する(自己受容)を目指すのです。
その最初のステップが、頭に浮かんだ思考をそのまま紙に書き出すジャーナリングなのです。
人生が変わる3つの「科学的エビデンス」
ただ紙に書くだけで、なぜ理想の人生に近づくのでしょうか。
そこには明確な脳科学・心理学的な裏付けがあります。
特にポイントになると感じた部分を抜粋してご紹介します。
- カチッサー効果(理由付けによる行動強化)
人は「なぜそれをするのか」という理由を理解したとき、行動の効果が何倍にも高まります。
ジャーナリングが脳に与える影響を理解して取り組むことで、ただの日記が「意味のある自己対話」へと昇華されます。 - 手書きによる「1万通りの脳への刺激」
タイピングではなく「手書き」をすることが重要です。
手書きという行為は、記憶や思考に関係する脳の領域に一気に刺激を与えます。
これにより、書いた内容がより深く潜在意識へと刷り込まれていきます。 - RAS(網様体賦活系)のフィルター機能
脳幹にある「RAS」は、自分にとって重要だと認識した情報だけを意識に届けるフィルターの役割を果たします。手書きで毎日「自分の本音」や「目標」を書き出すと、脳はそれを最重要事項と認識します。
結果、社会のノイズを自動的に弾き、あなたの理想に必要な情報だけを無意識に拾い集めるようになるのです。
気合に頼らない、習慣化の「仕組み」
ジャーナリングを継続するためには、やる気やモチベーションに依存するのではなく、気楽に、楽しくできるように「仕組み」を作ることが大切です。
- 朝の30分を「自分と繋がる時間」にする
朝起きてすぐ、スマホでSNSなどの「外の世界」と繋がる前に、大きなA3のスケッチブックを開きましょう。広い余白が、隠れた本音を引き出します。 - 綺麗事を捨てて「欲」を書く
「お金が欲しい」といった生々しい感情も、自己否定せずに書き出します。
「退屈だ」と感じるのは、脳が次のフェーズに行きたがっている証拠、
変化への強力なエネルギーになります。 - 「今日は書きたくない」と書く
「毎日やらなきゃいけない」という義務感になった時点で、それは他人の価値観(責任感)に縛られています。疲れている日は「書きたくない」と書きましょう。自分の状態を客観視し、心理的安全性を保つことが、継続を促す力になります。
正しさよりも「自分の基準」を選ぶ
人生の選択に迷ったとき、世間的に「正しい方」を選ぼうとしていませんか。
迷った時こそノートを開き、それぞれの選択肢の先にある未来を書き出してみてください。
また、人生の岐路、選択を迫られることが出てくるでしょうが、そういったときには
世間の正解ではなく、長期的にみて自分が成長できるか、10年後に良い影響を与えるかといった、「自分なりの基準」を持つことが重要です。
ノートは自分を律して戦う場所ではなく、ありのままの自分を休ませる場所です。
まずは、手元のノートを開き、今の素直な感情を書き出すことから始めてみませんか。
『すごいジャーナリング』には他にもジャーナリングについて勉強になる知見がたくさん紹介されています。
ぜひ、ジャーナリングに少しでも興味がある方は、本書をご覧ください。
【図解】

<参考書籍>
『すごいジャーナリング』うまくいっている人は紙に何を書いているのか
著:菊池大樹 漫画:蒼井あお

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